下顎臼歯部少数歯欠損インプラント症例ケース07

右側下顎1大臼歯の根尖性歯周病および根破折により保存不可と診断、ならびに左側第1大臼歯部欠損に対し抜歯後2か月での待機埋入インプラント治療症例

(50歳代 男性)

右側第1大臼歯(#46)がヘミセクション後で、根が破折し保存できないとの診断で、抜歯の適応と前医で診断されていた。左側も第1大臼歯(#36)は欠損しており、これを機にインプラントで治療したいとの希望で当クリニックを受診した。

ブリッジの切断を行い、ヘミセクション後の歯根の抜歯を行い約2か月でCTと口腔内の模型を採得し、インプラント埋入を行い、埋入後2か月で上部構造を装着しインプラント治療とした。

なんでもよく噛めると喜んでおられた。


LANDmarker(iCAT)の画像。補綴主導を考え埋入位置を計画。


LANDmarker(iCAT)による埋入シミュレーション画像。左側第1大臼歯部(#36)。

埋入角度を誤ると第2小臼歯(#35)の根と接触または近接する可能性がある。

サージカルガイドを使用すると精度高く方向規制でき安心できる。


LANDmarker(iCAT)による埋入シミュレーション画像。右側第1大臼歯部(#46)。

抜歯後2か月で抜歯窩の治癒はまだ途上であるのが窺われる。手術時には十分確認を行ってから埋入を行うこととした。

またこのような骨質の場合、ドリリング時ならびに埋入時に骨の柔らかい方にズレやすいため、サージカルガイドを利用することは非常に有効である。


iCATから送られてくるドリルプロトコル。この症例では左側・右側ともに同じであった。手順に沿って進めていく。


iCATから送られてくるLandmark Guide(iCAT)の的心ガイド


右側下顎第1大臼歯部(#46)に浸潤麻酔を行っている。局所麻酔薬には血管収縮薬が含まれており、歯肉が白くなっているのがわかる。


Landmark Guide(iCAT)の的心ガイドを装着した所見。

FINESIA Bone Level HA Tapered type(京セラ) 直径4.2長さ10mm(両側下顎第1大臼歯:#46、#36)を埋入する計画とした。


Landmark Guide(iCAT)の的心ガイドを装着し、直径4.2のインプラントを埋入することとし、サーキュレーションメスは的心ガイドにドリルキーを入れ、直径3.4mmで行った。可動粘膜までの固有歯肉の幅を確認することが重要である。同時にガイドをしっかりと手指で固定していることも大切である。


Landmark Guide(iCAT)の的心ガイドを装着し、直径4.2のインプラントを埋入することとし、サーキュレーションメスは的心ガイドにドリルキーを入れ、直径3.4mmで行った。可動粘膜までの固有歯肉の幅を確認することが重要である。同時にガイドをしっかりと手指で固定していることも大切である。


サーキュレーションメスによって、歯肉が切除された際の口腔内所見。骨面が露出しているが、出血は全くない。


的心ガイド(iCAT)を用い、的心パイロットドリル step1 直径3.4mm用(京セラ)でドリリングを行う。


的心ガイドドリル 2step 直径3.4mm用 ショート(京セラ)でドリリング。


的心ガイドドリル 3step 直径4.2mm用ショート(京セラ)でのドリリング。位置や角度はガイドによって規制されるため、事故などは起こらない。


左側第1大臼歯(#36)部にインプラント埋入窩形成後、インプラント埋入を行っている。


#36部インプラント埋入時。ガイドに沿ってインプラント体が予定された位置に埋入されようとするのがわかる。


右側下顎第1大臼歯部(#46)のインプラント埋入のためにLandmark Guide(iCAT)の的心ガイドを装着した所見。

サーキュレーションメスは3.4mm用を用いる為、ガイドキーを装着している。


直径4.2のインプラントを埋入するが、サーキュレーションメスは的心ガイドにドリルキーを入れ、直径34で行う。可動粘膜までの固有歯肉の幅を確認することが重要である。


サーキュレーションメスによって、固有歯肉のインプラント埋入部位に粘膜の開窓を行っている。歯肉粘膜が丸く骨まで切開されている。可動粘膜までの固有歯肉の幅が十分に確保できている。


サーキュレーションメスによって切開された歯肉を鋭匙を用いて、除去している所見。周囲に刻みのついた鋭匙が便利である。骨面が露出しているが、出血は全くない。


的心ガイド(iCAT)を用い、的心パイロットドリル step1 直径3.4mm用(京セラ)でドリリングを行う。


直径4.2mmの的心 最終ドリル(京セラ)でのドリリング。


右側第1大臼歯部(#46)部にインプラント埋入窩形成後、インプラント埋入を行う。


右側下顎第1大臼歯(#46)部にインプラント埋入を行っている。ガイドに沿ってインプラント体が予定された位置に埋入されようとするのがわかる。手指によるサージカルガイドの固定がなされていることが重要である。


両側下顎第1大臼歯部(#46,#36)へのインプラントの埋入後の口腔内所見。

インプラントタイプ及びサイズ:FINESIA HA Tapered type 直径4.2mm/長さ10mm(京セラ)


両側下顎第1大臼歯部に埋入を行い、ヒーリングアバットメントを付けた口腔内所見。出血などはほとんどない。

手術内容:両側下顎第1大臼歯部(#46,#36)インプラント埋入術
埋入トルク:25N/cm(#46,#36)
麻酔:笑気鎮静・モニター下
局所麻酔:2%キシロカイン(1/80,000Epi) 3.6ml
手術時間:14分


埋入後、パノラマX-Pにて状況の確認を行った。予定された部位に埋入されている。


上部構造装着時の確認Dental X-P


最終補綴物装着時の口腔内所見。

治療後、食事時によく噛めるようになったと喜んでいただけた。


最終補綴物装着時の口腔内所見。

機能面も十分に回復でき、患者さんは喜ばれていました。第1大臼歯は咬合、咀嚼機能において重要であり、インプラント補綴により、しっかりとその機能を回復することが大切である。

 

 

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