サイナスリフトにて骨造成したインプラント症例ケース04

サイナスリフト後の上顎臼歯部埋入症例(40歳代 男性)

1年ほど前に、他院でサイナスリフトの手術を受けて、インプラント治療する予定であったが、その歯科医院が閉院してしまい、インプラント治療を希望して当クリニックを受診した患者さんです。サイナスリフトの骨の評価を十分に行い、左側第1大臼歯ならびに第2大臼歯(#26,#27)部にインプラント埋入を行い、4か月ほどして上部構造を装着、インプラント治療による機能的な回復を行った症例です。初診時のパノラマX-P写真にて人工骨によるサイナスリフトによると思われる骨造成が行われたと思われる所見を認めます。


LANDmarker(iCAT)による埋入シミュレーション画像。
パノラマ画像では分からなかったサイナスリフトの状況がよく分かる。左側第2大臼歯部(#27)は左側第1大臼歯部(#26)と比較し骨造成の高さが少し低い。
黄色線の部分は腫れた粘膜(骨ではない)と推察されるためインプラントの位置・長さに注意が必要である。



LANDmarker(iCAT)の画像。サイナスリフトの状況を踏まえた上で補綴主導も考え埋入位置を計画。


LANDmarker(iCAT)のシミュレーションより作成されたLandmark Guide的心ガイド(iCAT)。
左側第2大臼歯部(#27)は開口量が心配なため、ドリルを横から入れられるようサイドエントリー加工を行っている。


iCATより送られてくるドリルプロトコル。指示に従い進めていく。


Landmark Guide 的心ガイド(iCAT)を装着し、臨在歯とガイドの適合させ、きちんと装着できているかどうかを確認する。特に遊離端の場合には、ガイドのたわみなどに注意する。その後、直径3.7mm用のサーキュレーションメスにて、歯肉を丸く切開し(中図)、円形に切り取った歯肉を除去した所見(右図)を示す。可動歯肉までの距離は十分にあり、全く問題ない。


FINESIA Bone Level HA Tapered type(京セラ)直径4.7mm/長さ10mm(#26)ならびに直径4.7mm/長さ8mm(#27)のインプラント体を埋入する計画を立てた。
Landmark Guide 的心ガイド(iCAT)を用い、的心パイロットドリル直径3.7mm用(京セラ)でインプラント窩の形成を行っている。
ガイドを手指できちんと抑えて固定することとリングの内筒に沿わしてのスムーズな重要である。


左側上顎第1大臼歯部(#26)部も同様に、的心ガイドドリル直径3.7mm用(京セラ)と最終形成用の直径4.7mm用ドリルでインプラント埋入窩の形成を行う。


インプラント埋入窩形成後、インプラントの埋入を行う。
インプラントタイプ及びサイズ:FINESIA Bone Level HA Tapered type 直径4.7mm/長さ8mm(京セラ)第2大臼歯部への埋入を行っている。ストッパーがついており、適切な深さへの埋入が可能である。


ヒーリングアバットメント装着時の所見。4mmのヒーリングアバットメントが選択されている。第2大臼歯部は3mmのヒーリングアバットメントが選択されている。

ヒーリングアバットメントの装着後の所見。止血にも貢献していると思われ、出血はない。

手術内容:左側上顎第1, 第2大臼歯(#26,27) インプラント埋入術
トルク:30N/cm(#26), 10N/cm(#27)
麻酔:笑気鎮静・モニター下
局所麻酔:2%キシロカイン(1/80,000Epi) 6.4ml
手術時間:16分


埋入後、パノラマX-Pにて状況の確認を行った。予定された部位に埋入されている。2次元で見ると、上方に余裕がありもう少し長いインプラントを選択したほうが良いとも思えるが、埋入シミュレーション時の観察の通り、上方の瘢痕組織に関しては避けて埋入を行っている。


最終補綴物装着時の口腔内所見
上顎洞に他院でサイナスリフトが施され、その人工骨の種類や骨への置換の程度なども含めて、いろいろと考えなければならない症例であった。患者さんもそのあたりを十分に理解していただき、最終補綴(歯の部分)が入った後も、良く噛めるようになった、歯が返ってきたみたいだと喜んで頂けた症例でした。

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