骨吸収抑制薬関連顎骨壊死に関するポジションペーパー

骨吸収抑制薬関連顎骨壊死の病態と管理:

ARONJ(Anti-resorptive agents-related Osteonecrosis of the Jaw)は骨転移を有するがん患者さんや骨粗鬆症患者さんに対して骨吸収抑制薬による治療を行った場合に稀に見られる合併症である。

 

骨吸収抑制薬

・窒素含有BP>窒素非含有BP

 

窒素含有BP:

ゾレドロン酸(ゾメタ)、アレンドロネート(テイロック、フォサマック、ボナロン)、リセドロネート(アクトネル、 ベネット)、パミドロネート(アレディア)、インカドロネート(ビスフォナール)、ミノドロン酸(ボノテオ、リカ ルボン)、イバンドロネート(ボンビバ)

 

窒素非含有BP:

エチドロネート(ダイドロネル) ・デノスマブ(ランマーク、悪性腫瘍) (プラリア、骨粗鬆症)

 

 

・悪性腫瘍用製剤>骨粗鬆症用製剤

 

悪性腫瘍用製剤:

(ゾメタ、アレディア、テイロック、ランマーク)

 

骨粗鬆症用製剤:

(ダイドロネル、フォサマック、ボナロン、アクトネル、ベネット、ボノテオ、リカルボン、ボンビバ、プラリア

 

このARONJが発生すると治癒が容易ではない。ARONJの疫学的ならびに病態学的解析はいまだ不十分であるが、これまでに集積した多くの症例の分析からARONJの診断、リスク因子の同定と予防手段、そして治療法に関しては一定の進歩が見られている。中でも無数の細菌が常在する口腔内での感染を徹底的に予防すれば抜歯などの侵襲的歯科処置を行ってもARONJ発生を抑えることができるとのデータが集積し始めていることは心強い。

2016年に骨吸収抑制薬関連顎骨壊死の病態と管理: 顎骨壊死検討委員会ポジションペーパー2016が顎骨壊死検討委員会より出された。

歯科医師として、このPPは読んでおかなくてはいけない文献と考え記載する。

https://www.jsoms.or.jp/medical/work/guideline/bisphos01/

 

 

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