先日、長崎大学歯学部長(インプラント科教授)澤瀬 隆先生、大阪大学発ベンチャーiCAT十河基文先生、鹿児島より迫田 敏先生をクリニックに迎えて症例検討ならびにクローズな勉強会を行った時のインプラント治療に関する【こうすべし!】です。参考になさってください。
インプラント関係 UP date 2018.2.5
- 前歯部の審美領域(単独植立症例)において、高径をかせぐマルチユニットの装着は行うべからず。→ CAD/CAMのAB(チタン)の方が好ましい。
- 審美領域では粘膜のパンチアウトの出口:軟組織にも気を遣うべし。
- あくまで唇側の骨を確保すべし。口蓋側のスレッドは最悪、骨より出てもよしと心得るべし。
- 早期埋入で埋入位置に不安があるときは積極的にフラップをあけ、インプラント体が露出する場合は欠損部に骨(自家骨)を填入すべし。ただ、それが維持されるかどうかは、症例によると心得るべし。
- 抜歯後のシュミレーションする場合、舌側骨と頬側既存骨を直線で結んだ線よりも下に位置させるのは問題なし。→若干ネガティブに考え現シュミレーション時よりも1mm弱深めに位置させても良い。
- 10mmを選択する場合には、プラットフォームの露出を防ぐ為にGBR。
- マイクロスレッドの部分を出来るだけ骨内に入れたい為、8mmを選択することも大いに考慮すべし。
- 8mmを選択した場合、臼歯部であれば単独植立であっても積極的にマルチユニットの活用をすべし。⇒印象・上部構造の装着も行いやすくなる。
- 歯根:歯冠比が1.5を超える場合で隣接にインプラント補綴が存在する場合には、必ず連結すべし。
- HAコーティングの場合に埋入トルクよる圧迫による失敗のリスクを考えるならば、タップフォーマーを活用して20-25N/cmに抑えるべし。
- マルチユニットの使い方・
- 基本は、二次OPEで装着する。
- 1次OPEで装着する場合には、10N/cmで締結しておき、免荷治癒期間をおいて30N/cmで最終締結すべし
- 連結する場合は、必ず使用するようアナウンスすべし。
- インプラントブリッジ、連結の場合には、マルチユニットを活用するか、セメントリテインにすべし。
- インプラント対インプラントの補綴で。ジルコニアVSジルコニアは咬合関係が非常にシビアになることがあるので、下顎をジルコニアにするときは、上顎の機能咬頭を金合金にしてハイブリット金合金も考えるべし。
- エクスターナルとインターナルのインプラント連結は避けるべし。応力集中が異なる。