舌痛症の診断・治療(基本)

  • 舌痛症の定義(日本心身医学会)は、

器質的な変化や検査値の異常(貧血など)は認められないにもかかわらず、舌痛のみを訴える病態とされている。

日常臨床においてしばしば遭遇する疾患であるが、多岐にわたる原因があり、また、患者さんの精神状態やストレスとも関連するためその診断、治療が困難な場合もある疾患である。

 

  • 舌痛症の特徴として日本心身医学会によると

1.中高年に好発し、女性に多い。

2.ヒリヒリ、ピリピリとした表在性の痛みが過半数である。日常生活に支障を来さない程度の持続的、慢性の疼痛。

3.痛みは舌尖、舌側縁部に多発する。

4.摂食時や会話時に痛みの軽快をみることが多い。

5.歯科治療を契機として発症するものもある。

6.近親者の病死(癌死)の体験をもち、癌恐怖を合併する患者が多い。

7.身体的な不定愁訴を併せ持つ患者が多い。

8.血液検査では異常所見がない。

9.自律神経機能の不安定が指摘されることもある。

となる。

 

  • 舌痛症の治療(日本心身医学会)

簡易精神療法

自律訓練法

薬物療法(抗不安薬、抗うつ薬、漢方薬)

 

  • 舌痛症の特徴

1.中高年に好発し、女性に多い。

2.ヒリヒリ、ピリピリとした表在性の痛みが過半数である。日常生活に支障を来さない程度の持続的、慢性の疼痛。

3.痛みは舌尖、舌側縁部に多発する。

→ 習慣性の軽度の咬傷、歯や歯冠修復物の鋭縁が原因となって生じる創からカンジダが舌粘膜下に侵入し、その局所に発赤や腫脹が特に見られる。

4.摂食時や会話時に痛みの軽快をみることが多い。→痛みが表在性で、鎮痛薬を必要としない程度のものであるため、意識が集中している時には痛みを思い出さない。

5.歯科治療を契機として発症するものもある。

→ TEKなどは表面が粗造のものが多く、患者の意識がその部分に集中しやすい。

6.近親者の病死(癌死)の体験をもち、癌恐怖を合併する患者が多い。

→ 治りにくい痛みが周囲に生じた死につながり、潜在する恐怖を誘発

7.身体的な不定愁訴を併せ持つ患者が多い。

→ 身体各所の意識が高まり、舌の些細な変化に気づく。

8.血液検査では異常所見がない。→除外診断

9.自律神経機能の不安定が指摘されることもある。

→ 難治性である疾患をもつために二次的に心身症傾向を持つ。

舌圧痕も舌痛症と深く関連することにも注意が必要である。

 

 

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