下顎臼歯部少数歯欠損インプラント症例ケース04

右側下顎第二大臼歯 根尖性歯周炎による歯の温存不可能症例(50歳代 男性)

右側下顎第2大臼歯の動揺ならびに周囲よりの排膿

患者さんは、上顎の歯も失っており、右側での咀嚼ができずに、困っておられました。上顎にサイナスリフト同時埋入を行い、同時に下顎にインプラント治療を行うことで咀嚼機能の回復ができ、喜んで頂けた。


LANDmarker(iCAT)の画像。骨密度が柔らかめと想定され、初期固定を得るためバイコーチカルな支持を得られる方向へ計画。


LANDmarker(iCAT)にワックスアップを取り込み、アクセスホールの位置も確認。

補綴主導のインプラントとしての問題もないことを確認している。


的心ガイド(京セラ)のドリルプロトコル。iCATではサージカルガイドと一緒にプロトコルも送られてくるので分かりやすい。


的心ガイド(iCAT)を装着した所見、第2大臼歯の場合にはドリルが上顎の歯に当たり、ドリルをきちんと入れることができない場合がある。このような場合にはサイドエントリーがあり、非常に有用になる。軽く、サーキュレーションメスを当てることで固有歯肉と可動粘膜との関係を見ているが2mm可動粘膜までに固有歯肉が2mmほどあることが確認できたのでメスによる切開は行わないことにした。


インプラント埋入サイズは、直径4.2mm/長さ10mmにて計画した。サーキュレーションメスはガイドにキーを入れることで直径3.4mmで行っている。このことにより可動粘膜までの固有歯肉の幅が確保できる。


Landmark Guide(iCAT)を用い、 的心パイロットドリル step1 直径3.4mm(京セラ)でインプラント窩形成。


的心ガイドドリル 2step 直径3.4mm(京セラ)でインプラント窩拡大形成。ドリルにリングをつけて深度調整を行っている。


的心ガイドドリル 3step 直径4.2mm(京セラ)でインプラント窩最終形成を行う。


インプラント埋入窩形成後、インプラントの埋入を行う。FINESIA HA Bone Level Tapered Type(京セラ) 埋入サイズ:直径4.2mm/長さ10mm


インプラント体の埋入:インプラント体がガイドに誘導されながら適切な位置・方向で埋入されているのがわかる。ストッパーまで確実に入れることで計画通りの埋入深度を得ることができる。


インプラント埋入後の所見。歯肉縁下数ミリの部分でインプラント体が確認できる。


ヒーリングアバットメント装着後の所見。ヒーリングアバットメントによる止血効果もあり、出血がほとんどないのがわかる。


埋入後、パノラマX-Pにて状況の確認を行った。予定された部位に埋入されている。


最終補綴物装着時の確認Dental X-P


最終補綴物装着時の口腔内所見。

上顎大臼歯部のインプラント補綴とともに上部構造を装着した。右側で噛めなかったことから、治療後噛めるようになったと喜んでいただけた。


最終補綴物装着時の口腔内所見。

 

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