インプラント手術における1回法と2回法
インプラントの埋入をいつ行うかに関しては、抜歯窩周囲の骨の状態、抜歯窩内の状態。歯槽粘膜の状態などを加味して決定される。
この時に歯科医療従事者は、様々な要因を考慮しないといけない。抜歯後の治癒状況はもちろん、インプラントにおける初期固定とオステオインテグレ-ションの獲得の時期、その時の生物学的な状況を頭に描きながら埋入時期を決定する必要がある。
植立法による分類
抜歯から植立までの期間による分類(Mayfield)
- Immediate Placement/抜歯と同時にインプラントを埋入する
- Delayed Placement/軟組織治療(抜歯後6~10週程度)でインプラントを埋入する
- Late Placement/抜歯後6ヶ月以上経過後に埋入する
1回法・2回法の選択
審美的な観点からの選択 上顎前歯など審美性が高く要求される部位においては十分な軟組織の量が必要なため、軟組織の調整が容易な2回法が望ましい。
治癒期間からの選択
2回法は二次手術が必要なため、治癒期間2~3ヶ月が長くなる。
骨量・角化歯肉からの選択
骨幅が6mm以下の場合には骨造成術が必要となることが多いため、2回法が望ましい。
また、角化歯肉の幅が6mm以下と少ない場合も軟組織増大術を必要とすることが多いため、2回法が望ましい。